SQ-150 アナログシーケンサー

簡単に製作できるシーケンサー回路です。

全体回路図
SX150_sequenser.gif


デモサウンド
シーケンサでSX-150を演奏
SX150_921MOD2.mp3
シーケンサー+矩形波追加
SX150_921MOD5.mp3

HomeMadeSynthのtakedaさんが追試してくださいました!
シンセサイザークロニクル SX-150専用アナログシーケンサ

回路解説

クロックオシレーター部
ここはシーケンサーの進行タイミングを生成するための回路で、VR1でテンポを連続可変できます。

U1は「シュミットトリガ」「シュミットインバータ」と呼ばれ、0Vから電源電圧の間に高低二つの閾値(threshold level)を持つゲートICです。
この高、低のスレッショルドレベルをVp、Vnと言い、その間の差をヒステリシス電圧(hysteresis voltage)と言います。

通常のインバータICは電源とGNDレベルの中間に一つのスレッショルドを持ち、入力電圧がH,レベルでもLレベルでもない中間状態では出力がバタバタと暴れてしまいますが、シュミットトリガでは容易に状態が反転しないヒステリシス特性を持っています。
この特性を利用すると、図のように接続することで簡単に発振器として動作させる事が出来ます。

上記図面のC1が空の状態、Vn以下であればU1aの2PinはHレベルとなり、U1a>R1>VR1>C1の方向で電流が流れ、C1を充電します。
C1の電圧がU1aのVpを越えるとU1aの2PinはLレベルとなり、先ほどとは逆の経路、C1>VR1>R1>U1aと電流が流れ、C1は放電されます。
この動作が繰り返されて発振状態となります。
発振周波数は約f≒1÷(0.6xC1xR1)となりますが、電源電圧や製造メーカーの違いでも変化するため正確な周波数を出すのは難しい回路です。
しかし、この様な連続可変する使い方であれば問題はありません。

U1fはシンセ本体のトリガとシーケンサクロックの極性が違うため信号を反転するための物です。

バイナリカウンター部
二進数で数を数える回路です。

クロック入力が変化するごとに二進数で値が出力されます。

カウントと出力の対応
カウント Q3210
0 0000
1 0001
2 0010
3 0011
4 0100
5 0101
6 0110
7 0111
8 1000
9 1001
10 1010
11 1011
12 1100
13 1101
14 1110
15 1111

アナログSW部
「アナログマルチプレクサ」ICを使用して8個のVRを切り替えるスイッチ回路です。

上記カウンタの値Q0.1.2が4051のA.B.Cに対応していますので、カウントが進む毎にX0>X1>X2・・と切り替わり、VRで設定した電圧がXに現れます。
ロータリースイッチをイメージすると分かりやすいかと思います。
ただし、流せる電流は接点スイッチほど流せませんので、出力のショートには注意が必要です。
IHという端子はこのICの出力を許可するか、禁止するかの選択をする為の端子で常にGNDとします。

改造ポイント:
このカウンタは1回路で16カウントする事ができますが、このシーケンサは8ステップですからQ2までしか使用していません。
工夫をすれば上記アナログSW部をもう一組追加し、シーケンサを16ステップに拡張する事が出来ます。


グライド回路
バッファ回路
いわゆる「ポルタメント効果」を作るための回路です。

グライド回路バッファ回路

VR(100k)の設定でポルタメントタイムが可変できます。
タイムはt=C[F]・R[Ω]で表し、この回路では最大約1秒になりますが、充電カーブ特性により聴感的には0.6秒程度に感じられます。
もしより長い時間、短い時間にしたい時は抵抗、コンデンサの容量を調整してください。
この機能が不要であれば、アナログSW部の[P1]をシンセに配線します。